
安食雄二シェフ直伝「シブスト・オランジュ」
上級
SWEETS garden YUJI AJIKI(横浜・北山田)の安食雄二シェフに、クリームとフルーツのハーモニーがおいしいシブストを教えていただきました。
ちょっと難しいレシピですが、オレンジ風味のクリームと、ふわふわのシブストクリームのおいしさは格別!イタリアンメレンゲを上手に泡立てるのが成功の鍵です。人にシロップを注いでもらいながら泡立てるとやりやすいですよ。
大きめの耐熱容器に作ってざっくりすくって食べるのもおすすめ。ぜひチャレンジしてみてくださいね。
作り方
1.クレーム・パティシエールを作る。 バニラビーンズのさやをしごき、さやから種をしごき出す。さやと種を牛乳と一緒に鍋に入れ、火にかけて沸騰させる。 |
2.ボウルに卵黄を入れてほぐし、グラニュー糖を加えて、ホイッパーで白っぽくもったりとするまで混ぜる。 ※ここでしっかりと混ぜておけば粉となじみやすくなる。また、牛乳を加えたときの熱の通りを均一にし、卵黄のだまができるのを防ぐことができる。 |
3.ふるった薄力粉を加えて、ホイッパーで静かに混ぜ合わせる。 ※ここで混ぜすぎると小麦粉のグルテンが出て、クリームにべったりとした粘りが出てしまうので、練らないようにする。 |
4.1の牛乳を少しずつ加えて混ぜる。 |
5.目の細かいストレーナーでこしながら鍋に戻す。(ここでバニラのさやも取り除く) 強めの中火にかけ、焦げないように鍋の中全体をゴムベラで絶えず混ぜながら加熱する。 |
6.中心からぶくぶくと沸騰し、重く粘りのあるクリームが混ぜているうちにふっと軽くなり、さらっとした状態に変わったら火を止める。 |
7.炊きあがったクリームにバターを加え、全体が均一になるように混ぜる。 | 8.ボウルに移し、表面にラップを密着させて氷水を入れたボウルを上下に重ねて急冷する。 完全に冷えたら冷蔵庫へ入れる。 ※カスタードクリームは特にいたみやすいので、その日のうちに食べきること。 |
9.クレーム・オランジュを作る。 全卵・グラニュー糖・濃縮オレンジピューレをボウルに入れホイッパーで混ぜ合わせる。 |
10.別のボウルにサワークリームを入れ、9を少しずつ加えながらゴムべらでのばし、なめらかになるまで混ぜ合わせる。 | 11.10をストレーナーでこし、ラップをして冷蔵庫で30分から1時間休ませる。 | 12.休ませたクレーム・オランジュを一度良く混ぜてからココットの1/3量入れ、天板に並べて沸騰したお湯を型の高さの半分くらいまで張り、160℃で約13分湯せん焼きする。 ※焼きすぎるとかたくなるので注意。少しやわらかめなプリンくらいの焼き上がり。 焼き上がったら、あら熱をとり冷蔵庫でよく冷やす。 |
13.デコポン(またはオレンジ)の皮をむいて薄皮を取りくし切りにし、半分にスライスして、12で焼いたクリームの上に敷き詰め、再び冷蔵庫で休ませる。 | 14.クレーム・シブストを作る。 板ゼラチンをふやかしておく。 イタリアンメレンゲを作る。 小さめの鍋にグラニュー糖62gと水20gを入れて弱めの中火にかけ、シロップを作る。 115℃まで煮詰める。 煮詰めている間に、卵白にグラニュー糖10gを入れ、ハンドミキサーでつのが立つまで泡立てる。 |
15.シロップが煮詰まったら、14のボウルに細く垂らしながら加え、ハンドミキサーの最高速で混ぜる。 つのがピンと立ち、つやのある状態になったらイタリアンメレンゲのできあがり。 |
16.休ませておいたクレーム・パティシエールを110gとって小さめの鍋に入れ、ほぐしてなめらかな状態にして直火にかけながらぼこぼこと沸騰するまで混ぜる。 沸騰したら火からおろし、ふやかしておいた板ゼラチンの水気をよく切って加え、手早く混ぜながら溶かす。 |
17.ボウルに移して16のイタリアンメレンゲをほぐして1/3量を加え、ホイッパーでなじませる。 | 18.残りのイタリアンメレンゲを加え、ゴムべらで気泡をつぶさないように底から大きく返すようにして混ぜる。 全体が混ざったらクレーム・シブストのできあがり。 |
19.クレーム・シブストを13で休ませておいた容器にふちまで入れ、パレットナイフで平らにならす。 | 20.表面にまんべんなくグラニュー糖をふりかけ、バーナーを使ってキャラメリゼし、冷凍庫で冷やす。 10分経ったら取り出し、2回目のキャラメリゼをする。これを5回ほど繰り返す。 初めの3回はグラニュー糖、後の2回は粉糖を使用する。 ※グラニュー糖を使用することでキャラメルの厚みが出る。最後に粉糖を使うと、表面がつるんと美しく仕上がる。 冷蔵庫でしっかりと冷やせばできあがり。 |